概況
25日の米国市場は3指数そろって反発した。NASDAQ総合が0.64%高の26,145.47と上昇を主導し、S&P 500は0.31%高の7,676.62、NYダウは0.29%高の53,572.57で引けている。前日に集中的に売られた半導体・AI関連が買い戻されたことが直接の要因で、10年債利回りが4.6%台前半まで低下したことがバリュエーションの高いグロース株を支えた。
ただし上昇の中身は限定的である。同じ日にラッセル2000は下落しており、金利低下の恩恵を最も受けやすいはずの中小型株がむしろ売られた。金利が下がったから相場全体が買われたというより、26日引け後に控えるエヌビディア決算に向けて、前日に外したAI関連の持ち高を積み直す動きが指数を押し上げたと見るのが実態に近い。指数の上昇幅に比べて相場の裾野は広がっていない。
商品市場では対イラン制裁の解釈が前日から一段と変わった。米財務省がイランと取引を続ける国に取引解消の期限を課す方針を示したことで、最大の買い手である中国の調達縮小、つまり世界需要の減少が意識され、WTI原油は3.73%安の81.84ドルまで下げた。供給リスク材料が需要材料として値下がり方向に効いた形である。対照的に金は1.74%高の4,721.5ドルと3カ月ぶりの高値圏まで上昇し、リスク回避の資金は引き続き金に向かっている。
26日は米東部時間8時30分にGDP改定値、7月の耐久財受注、個人所得・個人消費支出(PCE価格指数)がまとめて発表される。もっともこの日の主役は引け後のエヌビディア決算であり、指標結果はその前段の地ならしとして消化されやすい。27日からのジャクソンホール、28日のウォーシュ議長の初講演まで、大きな方向感は出にくい局面が続く。