概況
9月7日(月)の米国株式・債券市場はレーバーデーの祝日で休場でした。したがってS&P500の7,718.60、NASDAQ総合の26,506.99、NYダウの53,414.25という水準と前日比は、いずれも9月4日(金)の引け値をそのまま持ち越したものです。米国勢が不在のなか、この日に大きく動いたのは為替と日本株でした。
東京市場では日経平均が前営業日比1,378円90銭高の66,399円84銭と大幅に続伸しました。手掛かりは前週末の米国市場です。主要3指数は8月雇用統計の上振れを受けた金利上昇で下落したものの、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)だけは3.37%高と逆行高となっており、東京市場は指数全体ではなく半導体の強さを選んで買いに動いた格好です。実際、寄与度上位のソフトバンクグループとアドバンテストの2銘柄だけで指数を約839円分押し上げており、上昇幅の6割超が2銘柄に由来する偏った内容でした。業種別では海運・ガラス土石・電気機器が上昇した一方、水産農林・医薬品・銀行は下落しています。
より重要なのは為替の動きです。ドル円は一時154円台前半まで下落し、2月下旬以来およそ半年ぶりの円高・ドル安水準を付けました。主因は日銀が利上げペースを速めるとの観測で、日米金利差の縮小を意識した円買いが優勢となっています。加えてベセント米財務長官が8月下旬以降くり返し日銀に早期利上げを促しており、8月30日の植田総裁との会談では円の過小評価への対処を強く支持すると表明したと伝わりました。日米当局が円安是正に動くとの思惑が広がり、積み上がっていた円キャリー取引の巻き戻しが下落を加速させています。9月初めの158円台からわずか数営業日で4円以上も水準が切り上がった計算です。
コモディティではWTI原油が91.48ドルと変わらず、金は4,476ドル台で高値圏を維持しています。米国市場が再開する8日は、NFIB中小企業楽観指数(8月)という比較的軽い指標にとどまり、本番は10日のPPIと11日のCPIです。日米ともに利上げ方向という珍しい局面で、15〜16日のFOMCと17〜18日の日銀会合を控え、方向感の定まりにくい地合いが続きます。